
儚く散り去る記憶
掴めない禁断の果実
燃え尽きる欲望の残像
青空に飛沫上げる闇の雫
繰り返される結末の欠けた一人芝居
依然として傾いた幕は降りない
華やいだ街で佇む糸の切れた人形

退屈でつまらない明日を求めて
咲かない幸福の花に心躍らせ
彩られた美しき誤解
偽善に包まれた蜃気楼
瘡蓋から滲む黒い血
踊り狂う霧の化粧姿
靄の掛かった世界の果てで

視界の奥で広がる無限の迷路
扉の先から啜り泣く声
皮肉に包まれた虚言劇の幕開け
現実の重力に呼吸を乱し
許す事に疲れた週末の午後
投げ付けられた我が儘を受け止めず
矛盾だらけの初恋の記憶

交わる輪に刻まれる罪に抗い
季節に染められ頬を赤らめ
手にした言葉なき玩具に心奪われる
我を忘れて唇を重ね果て
表情忘れた自作自演の逃避行
巡りゆく景色に逆らい続け
台詞をすべて過去に流して

誰もいない劇場は幕を閉じ
朽ち果てた感情の破片を探し
宛ての無い帰路に就く
口笛の音色に導かれ
見上げた空には
満開に咲く
桃の花
嘘の花
夢の花
愛の花
無の花